今年も草刈りで汗をかく
8月に入ると棚田の稲も穂が出だし、やがて一面新しい穂で埋めつくされた。7月に雨が続いて心配されたが、小ぶりな稲にしっかり穂がついた。今年は雨が降ってはカンカン照りの繰り返しで、稲はともかく、雑草にはこの上ない天候だ。わずかの間にぐんぐん伸びるものだから大変。穂が出揃う前に草刈りを一段落させると、いつもより大きな草の山になった。
この時期の草刈りは実に厳しい。朝早くには顔真正面から朝日が差し込み、時間とともに日差しが強くなる。ひと仕事終える頃には頭の上からジリジリと照りつける。近年は夜間の気温が下がらず、ほぼ 熱帯夜 の日が続くようになり、そんな翌朝は体を動かすのが辛いものだ。
8月になっても厳しい暑さが続いた昨年などは、こんな風になることも多かったのだが(イラストはすべて©いらすとや)、今年はいくぶん過ごしやすい。水分補給も糖分の多いものよりも麦茶などを主にして塩分を補うと体が動かしやすいようだ。それにしても、ここ田舎でも都市化が進んで年々暑さを増し、快適な生活とひきかえにやがて大都市と変わらぬ暑さになりそうだ。
そんな暑さの中でも 名月会 の皆さんは変わらず元気に草刈りをしている。オーナー田で「保全」とされる田やその他の箇所の草刈りはすべておじさんたちがしてくれるのだ。たまに一緒になることがあり、先日も挨拶をしたらお茶をいただく機会があった。熱々のお茶をすすりながら、例の 高刈り の件を提案してみた。
(私)「草を残さず刈り取るよりも、全体に芝が多いので、数cm残して刈ってはどうでしょうか。繰り返すと次第に芝やシロツメクサが増え、イネ科の草を抑えられると思います」
すると何と、既に実践している方が!
「うん、うちもやっているよ。確かに芝が増えてくるからいいよね。」
少数であっても高刈りをする人がいて、それが話題になってくれるだけでも大きな変化。慣れた方法を変えるのは難しいからすぐにとはいかなくても、少しずつ仲間を増やすのが大事な一歩だ。
田んぼに戻り草刈りを続ける。畦の草も2週ほでこのくらい伸びる。昨年丸坊主になってしまったから、なかなか元に戻らない。雑草の勢いに押されて芝が隠れてしまっている。
際の雑草がひどく伸びたので、シロツメクサをよけながら鎌で刈っていく。草の伸びを抑えるため、刈ったところを鋤くように切り込みを入れておく。機械より手間がかかるが、ひとたび芝やシロツメクサが増えれば、草刈りはずっと楽になる。
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