自分で作ったお米ができた

2週間前に刈り取った稲が いよいよお米になった

袋に入ったとれたての棚田米

これだけでも自分で作ったお米。今年の出来はどんなだろう。

脱穀の日は田ごとに時間が指定され、作業自体は15分もあればすむ。ほとんどの田は機械が入れるから、乾いた稲の束を渡していくと担当の名月会の方が脱穀を進めてくれる。田の広さにもよるが、籾袋2〜3枚分が収穫できる。(注) 体験コースの場合。保全コースは少なめ

朝日をあび脱穀を待つ稲。朝が10℃前後の日が多くなり、晴れた朝は稲にもしっとり露がつき寒々しく感じる。

田ごとに広さが違うオーナー田はおよそ100㎡(1アール)、昔からの単位で一畝ほど。わが家が借りる田は113㎡あるそうで、脱穀後の重量は70kg前後に落ち着いている。今年は69kgと期待より少な目、そう悪くもなかった。

稲作の統計による収量(玄米)は、10アール、ほぼ一反あたり500〜600kgで、するとオーナーが手にする米は 50〜60kg になる。 実際のところ、 玄米は籾の重量から2割減るので、脱穀した米が70kgあればこれに近い量が得られる。その後さらに白米にすると1割減り、籾の72%ということになる。

一方、米の消費量(白米であろう)は2020年で一人あたり50kgなのだそうだ。一日せいぜい2合程度で、4合5合も食べていた時代とはずいぶんな変わりよう。米袋1つで30kg、米俵は60kgあり、その昔わが家の祖母は一俵を軽々担いだと聞かされた。記憶にあるのは、かわいそうに腰の曲がった祖母である。

とれた米は、すぐに食べてしまうのであれば精米し、冬を越して翌年まで置いておくなら籾のままか玄米にしておくとよい。現代人は30kgの米袋でも腰を傷めないようにご用心。

晩秋を迎える棚田

帰り道、車に積んだ藁のにおいが心地よい。道端に目をやると何気ない草花も見送ってくれているように見える。畦に生えたススキはすっかり見なくなったが、野生化した土地で風にゆられている。刈らずにおいてくれた千日草がきれいに色づき、坂道を楽しくしてくれる。この時期の里山は実によいものだ。


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