あとは稲刈り待つばかり

「実るほど…」のことわざどおりになってきた棚田の稲。

7〜8月と猛暑が続く中、お隣の新潟県では深刻な水不足と干ばつが広がり、全国的にも記録的な暑さからカメムシが大発生して多くの県で注意報が出るなど、この夏の暑さを象徴するような出来事に見舞われた。幸いにも、県内には害虫の注意報は出ておらず、枯れることのない姨捨棚田の水源はありがたいこと。

水と言えば先日、稲刈りに備えて名月会の方々が 水を落とし ているところに出くわした。草に覆われていると気づかないが、あちこちに「栓」があって、それを抜いていくと棚田を上から下へと水が落ちていく。それを見ていると、平地とは違う複雑な水の流れに感心するほどだ。日々広い棚田を歩き回って水を管理していただいたことに感謝しよう。


何と言っても記憶にある限り
最も暑い夏 ― 最高の暑さを記録した夏であった。

とかく疲れがたまる暑さだったが、こちらもすっかりお疲れのようす。

もっともこれは先月下旬の頃で、その後間もなくすっかりしなびてしまった。元気に花を咲かせる時期は案外短いものだから、これを目当てにやって来た人たちはがっかりしたことだろう。ひと夏楽しませてもらってご苦労さんと言わせてもらおう。

秋の棚田の見どころ

暑かった夏が過ぎると、棚田に秋の景色が訪れる。とりわけ秋の夜は 夜景ツアー の団体に人気がある。この戸倉上山田温泉からバスで夜景をめぐるツアーは今年も行われているようだ。

ツアーの日には、日頃は静かな長楽寺にも大勢の人が集まり月見をしている。棚田の方にも月見客があふれ、なかなか賑やかだ。



こうなると静かに夜景を眺めるには自分の田んぼが特等席になる。日が暮れて辺りが暗くなるにつれ、街のあちこちに灯りが点きはじめる。夜景では田植え前後の時期に人気があるが、夕暮れ時はやはり秋だろう。

9月中頃には、地元の田の稲刈りが終わり、あとはオーナー田を残すのみ。薄暗がりの中では、稲刈り前よりもはぜかけをした田んぼの方が絵になるかもしれない。


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