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平成26年(2014年)の大雪

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今回の話は、 平成26年2月 のことである。この年は1月の降雪はわずかで、2月に入って大雪が続いた。長野では30cm前後の雪が続いたが、南岸低気圧による大雪は、県内の松本で一日に50cmを記録した。北信地方ではたびたび見られる大雪であるが、関東・甲信越各地の記録的な豪雪は「60年ぶり」の大雪などと報じられた。 思えばここ千曲市は、寒波による大雪も低気圧がもたらす大雪も、北部地方ほどの大雪にはならず、どちらかといえば上田よりの気候であると言える。それでもこれだけ積もったのだから、やはり記録的な年だったのだろう。おなじみの姨捨の案内板もこのとおり。このあたりは雪かきがされていて浅めとはいえ60cmくらいはある。 この2月は8日に大雪、さらに14日から数日大雪が続いた。写真はその晴れ間に撮ったものである。いつもの場所にやって来た。この深さだと脚がすっぽり埋まってしまうので、こんな所で使うとは思わなかったが、今回は かんじき を持ってきた。降ったばかりの雪はまだ締まっていないから、膝下くらいまでは埋まってしまう。それでもあるのとないのでは大違い。大きな足跡をつけて登って行く。 これだけの深さだと、それなりの支度でないと歩くのも大変だ。思わぬところにはまり込んでしまうことも考えられるので、道をそれない方がいいだろう。 いくつか目標物を目当てに前回を見比べてみると、積もり方がまるで違うことがわかる。工事の看板を見ると、 積雪1m に届きそうだ。 姪石苑に向かう。見慣れが景色がすっかり雪の中。棚田もきれいに雪化粧。晴れ渡った冬空が何とも気持ちよい。いつもの田んぼは こちら 。すっかり雪で覆われ、ふわりと真っ白なクリームを流し込んだよう。 田んぼの番号札もここまで埋まった。日が長くなっては来たが、午後3時でここまで影に隠れてしまった。 早い日が暮れてくると、また 吹雪いて きて冷え込んできた。いくらか街が見えるからいいものの、すべて真っ白になったらさぞかし心細いだろう。なぜか雪の中を歩く高倉健さんの気分になる。黙って帰路につくことにしよう。

銀世界の棚田へ行く

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ー 先週のこと、お腹の風邪(感染性胃腸炎)にかかり、この一週間というもの床にふせたままでした。ようやく一週遅れでお伝えする次第です。 一面白銀の世界 雪の少ない今年でも、先週は意外な大雪となった。何日か降り続いて40〜50cmくらい積もることは数年おきにあることだが、1日で30cmも降るのは珍しい。雪かきをしながら、10年ほど前の大雪続きの年の 平成25年(2013年) のことを思い出した。各地で大雪のこの年は長野も1月に結構降って一段落、2月にようやく春かという頃に突然降り続く雪。この時期は水分が多いベタ雪が多いのだが、この時は軽い粉雪がどっさり積もった。その時の記録からいくつか拾ってみよう。 2月25日午前9時少し前、快晴。この日の最低気温約−10℃、この時期には珍しく冷え込んだ。陽が高くなると眩しさに寒さを忘れる。長楽寺からいつもの坂道に。 サラサラした粉雪 は、深い雪でも足がとられずに歩ける。前夜の雪で空気中のチリが流されたから、冬らしいくっきりとした 群青色の空 。ああ、来てよかった。 いつもの田んぼもこのとおり。雪の棚田をいくつか撮った中では、これが一番雪景色らしい。山も木々も真冬の朝のように雪がつき、田んぼに積もった雪はフワフワしたふとんのよう。すっかり雪で埋もれる雪国とは比べるまでもないが、この地域にしてはかなり降ったものだ。 大雪の記憶 この年は毎日にように降った雪が少しずつ降り積もった。1月から10cm以上の積雪が続き、山ではほとんど溶けないものだから、写真のように50cmは積もった。北日本は「東北豪雪」と呼ばれる大雪。このように「あの年はよく降った」と記憶に残る年があるもので、昭和から平成にかけては「○○豪雪」のように名前がついている。 古くは 三八豪雪 (1963年)、その後も昭和50〜60年頃は大雪が多く、 五六豪雪 (1981年)はよく記憶に残っている。住宅設備も今ほど便利でなく、水道が凍るなどしたものだ。平成になると平成10年(1988年)の大雪が印象的。この 長野オリンピック の年は12月にさっぱり降らず年明けから大雪となり、無事大会が開催された。雪が積もった市内は夜までお祭りのような賑わいだった。 参考に長野の積雪量は、 気象庁ホームページ によると、 三八豪雪 と 平成10年 でこのとおり。三八豪雪で...

まく豆・煮る豆・食べる豆

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豆を食べよう 節分と言えば 豆まき 。鬼退治にまくのはこちらと言われそうだが、食べる豆にはさまざまな種類がある。 2月10日は、国連機関の提唱により 世界豆の日 とされているのだそうだ。日本にも関連団体により10月13日が 豆の日 とされ、どちらも比較的新しいものである。 それでも、豆を言えばやはり節分。 豆をまく風景 もあまり見られなくなったが、節分もまた豆の日である。炒り豆もよいが、煮豆もよい。この時期に食べたくなるのは、昔よくストーブにかけて作っていたからかもしれない。 紫花豆の煮豆 (材料)紫花豆100g / 砂糖 40g /塩少々 1.豆をさっと水で洗い、沸騰した湯に入れて鍋に蓋をし、1時間ほど置いておく 2.冷めた湯を捨て、湯を沸かして砂糖を溶かし、塩を加えて豆を入れる 3.圧力鍋で10分間ゆでる どこか懐かしい味がするふっくら煮豆。黒に紫が混じった綺麗な花豆、昔ながらの 金時豆 、おせち料理でおなじみの 黒豆 。硬い豆を短時間で仕上げるために圧力鍋を使う。それでもやはり火加減が難しく、ほどよい柔らかさで仕上げるには微妙に時間を調整する。よくストーブの上に置きっぱなしにして煮たおばあちゃんの味のように、とろとろになったくらいが一番美味しい。 このくらいの量なら1パック数百円で買えるものではあるが、手作りのよさもある。甘さは控えめに、豆の1/3程度の砂糖でも十分甘く、豆の味がしっかり味わえる。これを食べると、売られているきれいなお菓子はなるほど美味しくできているのだが、甘すぎるなぁと思えるようになる。年末から正月はつい甘いものを食べる機会が多いから、このくらいの甘さがちょうどよいのだ。